スタジオジブリのアニメ映画の中でも異彩を放つ「火垂るの墓」ですが、先日天に召された高畑勲氏が監督をされていたようですね。
夏になると必ずと言っていいほど放送されていて、子供の頃、その描写や内容に目を背けながらも気になって見ていた記憶があり、今では自然と内容を覚えています。
そんな「火垂るの墓」ですが最近は放送されていないようですのでその理由についてまとめてみました。
「火垂るの墓」ストーリーやラストシーンの意味とは?
まずは、「火垂るの墓」のストーリーについて紹介します。
14歳の兄・清太と4歳が妹・節子を守りながら戦争の中で何とか生きようとする物語です。 身寄りがなく空き防空壕を宿として使った際に、蛍の光で暗闇を照らすシーンがこの物語を象徴つける一部となっています。
ところで今になって気づきましたがあの「ほたる」って「蛍」ですよね?「火垂る」ってよくよく考えたら、火が垂れるってまさに戦争によってたくさんの命が奪われたことを言っていたのかと現在では解釈できました。何十年越しでしょうか…。皆さんはそんなことすでに考えてましたか?
そして多くの日本国民がこの物語は知っていると思いますが、実はラストシーンに対してネット上ではいろんな憶測が浮上しています。
そのラストシーンとは「清太と節子(恐らく幽霊?)が神戸に立ち並ぶ高層ビルの街並みを見下ろす」といったシーンです。 これって、戦争直後では考えられない状況ですから、どういう意味だとか?おかしいとか意味わからんとか色んな意見がネット上では見られました。
私としては、制作側の意図はあくまで事実を伝えるということをしているだけのような気がします。
その狙いは視聴者それぞれがその立場で感じ取ってもらいたいってことだと考えています。
私が感じ取ったのは、彼らのようなあってはならない犠牲があったことで今現在の平和な日常が存在するといったことですね。
ですから、そういった過ちを礎として私たちは平和な時代に生きられていることに感謝をしながら生活する必要があると思いました。
火垂るの墓が再放送禁止の理由とは?放送しない原因はドロップ商標問題?
火垂るの墓って最近、再放送されていないようです。最近テレビ見ていないのであまり認識なかったですがそうなんですね。
その再放送できない理由として作品中にでてくるサクマドロップ商標問題があるらしいです。
サクマドロップは佐久間製菓が製造していたのですが、実在していた会社らしく戦後に兄弟で別々の企業を立ち上げ再出発した中で商標権をめぐって争いがあったようです。
その結果、「サクマ式ドロップス」と「サクマドロップス」というそれぞれが商標をとるといった結末で終結したようです。
…ですが、この内容からすると、再放送されるか否かには全く関係なさそうですね。
因みに作品中で出てきたのは「サクマ式ドロップス」のようですね。 その後同社よりパッケージが火垂るの墓バージョンの販売もされたようです。
放送されない理由としてはその他の説もあるらしいのでこの後はそちらを調べていきたいと思います。
他にもあった火垂るの墓が放送されない都市伝説…
1990年頃は毎年のように放送されていたようですが、よくよく調べてみるとここ最近だと2015年8月が最後で、その前は2013年11月、2009年8月らしいです。意外に放送されてますね。ですからそもそも放送禁止されているということはなさそうな気がしてきました。
そうはいっても巷で言われているサクマドロップ商標以外の想定理由について紹介します。
・政治的な理由
「反戦アニメ」として捉えられる本作品は政治の軍事的な法案に対する反対意見になりかねないといった視点から放送禁止となったと言われていますが、かなり無理がある考え方だと思いますね。
そもそもいちアニメで世論の思想が一方向に傾くことはあり得ないですし、政治家がよくそのことを知っていると思います。
因みに「高畑勲監督」は反戦アニメではないと否定されています。
・視聴率の低下
最も有力な説だと思います。これに関しては放送禁止ではなく、放送しても利益を生み出さないため意味がないといった視点ですね。
実際、1990年~2000年頃は視聴率20%程度あったものが、2007年以降では10%以下と低迷してきています。これであれば放送しない合理的な説明となると思います。
とはいえ、戦争という悲惨な出来事を後世に伝える意味からすると非常に有用なアニメだとおもいますから、放送禁止の描写等もあるかと思いますが、教育と考えればその描写もふくめ伝えることが重要だと思います。